目次
「アトミックハビットを実践する」とは: 原則を、放っておいても続く行動に変えること理解と実践の差: 理解は1回、実践は毎日実践の3段階: 理解、仕組みづくり、毎日の実行段階3でつまずく理由: 覚える、決める、始めるを自分に頼っている実践が続く人がそろえているもの: 4つの条件実践のコツは任せること: 自分が動けない日も回る形にする実践例: 平日の朝のルーティン実行を支えるツール: ルーティンを頭の外に置く知っているから、できているへ: 覚えていなくても回る習慣よくある質問: アトミックハビットの実践アトミックハビット(日本語版は『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』)を実生活で使うには、本の原則を、毎回気合いを入れなくても繰り返せる行動に組み直します。きっかけと時刻を固定して、次にやることを先に決めておく。そこから始めます。
読んだ人の多くは、この本が正しいかどうかでは迷いません。考え方はわかるし、納得もしている。それでも毎日の生活が前と同じままなので、なぜこんなに実践しにくいのかと首をかしげます。わかったことと、毎日の行動との間のすき間。実践の話はそこから始まります。
「アトミックハビットを実践する」とは: 原則を、放っておいても続く行動に変えること
アトミックハビットの実践とは、原則を、いつも努力しなくても繰り返される行動に変えることです。
習慣が放っておいても続くように、やり方を設計します。がんばりや記憶力に頼る部分を、少しずつ減らしていく作業です。
理解と実践の差: 理解は1回、実践は毎日
一度読めば理解はできても、実践は毎日の生活の中で続けることになります。この本は、習慣がなぜ大事か、行動がどう生まれるか、何が面倒を減らすかを詳しく説明しています。毎日の実行を何に任せるのかまでは書いていません。
多くの人はここでつまずきます。
実践の3段階: 理解、仕組みづくり、毎日の実行
本人は意識していなくても、だいたいこの順に進みます。
段階1: 考え方を理解する
読み終えた直後です。
- 習慣は複利で積み上がる
- 環境が行動を左右する
- 目標より仕組みが大事
やる気が高い時期で、どの話にも納得できます。でも、生活はまだ何も変わっていません。
段階2: 仕組みを整える
次に、学んだことを生活に当てはめてみます。
- 物の置き場所を変える
- 習慣を積み重ねる(ハビットスタッキング)
- リマインダーを設定する
- 前もって準備しておく
ハビットスタッキングは、「歯を磨いたらスクワットを10回」のように、毎日もうやっている行動のあとに新しい習慣をつなげるやり方です。
手応えのある段階です。ただ、整えた仕組みを誰かが管理し続けなければならない、という見えにくい条件もついてきます。仕事の繁忙期や子どもの行事が重なると、仕組みは知らないうちに崩れていきます。
段階3: 行動を毎日続ける(多くの人が止まるところ)
ここがいちばん難しい段階です。決まった時間に始めて、次に何をするか迷わずに進めます。休んだ日のあとは、もう一度始め直します。
この段階まで来た人の多くが、「結局、全部自分でやっている」と気づきます。やり方には慣れてきたものの、毎朝のスタートは相変わらず自分の手で切っています。
段階3でつまずく理由: 覚える、決める、始めるを自分に頼っている
段階3では、記憶に頼っていたり、決めることに疲れたり、きっかけが日によって変わったりして崩れます。習慣を覚えておくのも始めるのも本人任せだと、ちょっとしたことで途切れます。本書もこの点には触れています。ただ、実行を自分以外の何かに任せるところまでは踏み込んでいません。
実践が続く人がそろえているもの: 4つの条件
続いている習慣を並べてみると、たいていこうした段取りが整っています。
- 外からのきっかけ(自分の意思とは別のところから来る合図)
- 決まった時刻(「思い出したらやる」にしない)
- はっきりした次の一手(その場で選ばずに済む)
- 休んだあとの戻り方(罪悪感でゼロからやり直さない)
実践のコツは任せること: 自分が動けない日も回る形にする
多くの読者は、どこかで考え方を切り替えます。「どうすればもっとがんばれるか」と考えていた人が、「自分が動けない日に、代わりにやってくれるものは何か」と考えるようになります。
任せる先は、たとえば環境です。声や画面で次の手順を出してくれるものや、時間になれば勝手に始まる仕掛けもあります。実行を任せられれば、忙しい日でも習慣が後回しになりにくくなります。
実践例: 平日の朝のルーティン
シンプルな朝のルーティンで考えてみます。共働きで子どもを保育園に送る日なら、目覚ましが鳴ってから家を出るまで、あれこれ考える余裕はあまりありません。
理解
「朝の過ごし方で1日が決まる」
仕組み
- 水を入れたボトルを枕元に置く
- 着る服を前の晩に出す
- 朝やることを決めておく
実行で起きる問題
- 疲れたまま起きる
- 順番を忘れる
- 手順を飛ばす
時刻と次の行動を先に決めておき、手順のほうは自動で目の前に出てくるようにする。ここまで整うと、元気のない日でも朝の流れは止まりません。
実行を支えるツール: ルーティンを頭の外に置く
「やることはわかっている。ただ、それを毎日管理したくない」。やがてそう感じる人は少なくありません。そういうときは、実行の部分を代わりに受け持ってくれる仕組みに頼る手があります。
Routinery(App Storeでは「習慣化アプリ: ルーティンリマインダー、目標プランナー」という名前で出ています)はその一例で、ルーティンを自分の頭の外に置いておく場所として使えます。本書の考え方はそのままで、実行の部分だけを引き受けます。あくまで一例です。なくても実践はできます。
知っているから、できているへ: 覚えていなくても回る習慣
習慣を自分で思い出さなくてよくなったとき、この本の考え方がいちばん生きてきます。
何をすればいいかは、もうわかっている。そうなると、どうすれば続けやすくなるかが気になってきます。ここから先は、実行のしかたを考える段階です。疲れた日でも手順どおりに進められる仕組みがあれば、覚えておく必要はなくなります。
まずは今の仕組みを、毎日ちゃんと続いているかという目で見直してみてください。ルーティンは、決まった時間に流れでこなせる形にしておきます。
よくある質問: アトミックハビットの実践
アトミックハビットの内容は、実生活でどう使えばいいですか?
原則を、繰り返せる仕組みに組み直します。外からのきっかけを用意して、時刻を固定し、その場で決めることを減らします。たとえば「朝コーヒーを入れたら、手帳を1分開く」のように、毎日必ずやる行動に新しい習慣をつなげると、始める場所がはっきりします。
アトミックハビットはなぜ実践しにくいのですか?
理解するほうが、実行するより簡単だからです。習慣が記憶とやる気に頼っていると、実践の多くはそこで止まります。
本に具体的な手順は書いてありますか?
いいえ。原則と考え方の枠組みを示した本で、毎日の実行を代わりに担う道具は含まれていません。
アトミックハビットを実践するのにアプリは必要ですか?
必ずしも必要ではありません。ただ、習慣を覚えておく手間や管理する手間を減らしてくれる道具があると、助かる人は多いです。Routineryのように、ルーティンを頭の外に置いておけるアプリもあります。
